高学年になると一般所見の他に総合的な学習の時間や外国語活動の所見も増えます。今後はこれに道徳も加わるのでしょうか。子どもの様子ですから同じようになるということはありませんが、書き出しの文例として過去に書いたものを中心に紹介します。

外国語活動とは

 外国語活動では、コミュニケーション能力の「素地」を養うことが大切で、文法や語彙を覚えるのではなく、英語によるコミュニケーションが楽しい、もっと英語をやりたい、という気持ちを育てることをねらいとしています。友だちと協力しながら、クイズをしたり、インタビューをしたりするような学習活動で所見の評価していくと良いと思います。また、学習指導要領では外国語活動について次のように書いてあります。

  • 日本と外国の言語や文化について体験的に理解を深めることができるよう、次の事項について指導する。
  1. 外国語の音声やリズムなどに慣れ親しむとともに、日本語との違いを知り、言葉の面白さや豊かさに気付くこと。
  2. 日本と外国との生活、習慣、行事などの違いを知り多様なものの見方や考え方があることに気付くこと。
  3. 異なる文化をもつ人々との交流等を体験し、文化等に対する理解を深めること。

 以上のことを含めて、授業はもちろんですが評価や所見も同スタンスで書いていくことになります。そのため、「~できる」という表現よりは「~していました。」の方がいいという意見もありますが、そこは各先生や学校でのよく吟味されてください。

外国語活動の評価について(文部科学省)

 平成22年5月の初等中等教育局長通知「小学校、中学校、高等学校及び特別支援学校等における児童生徒の学習評価及び指導要録の改善等について」(以降、「通知」と呼ぶ。)において例示された外国語活動の評価の観点を参考に、学習指導要領に示された外国語活動の目標を踏まえることが大切です。

【コミュニケーションへの関心・意欲・態度】

 「コミュニケーションに関心をもち、積極的にコミュニケーションを図ろうとする」であることから,児童がコミュニケーション活動を行う中で,相手意識をもってコミュニケーションを図っている行動をとらえるようにすることが大切です。

【外国語への慣れ親しみ】

 「活動で用いている外国語を聞いたり話したりしながら,外国語の音声や基本的な表現に慣れ親しんでいる」であることから、単元の中に設定されている様々な活動の中で、その単元で使用するよう設定されている外国語を聞いたり話したりしている児童の行動をとらえるようにすることが大切であす。

【言語や文化に関する気付き】

 「外国語を用いた体験的なコミュニケーション活動を通して、言葉の面白さや豊かさ、多様なものの見方や考え方があることなどに気付いている」であることから、例えば単元で使用するよう設定されている外国語と日本語との比較などを通して発見した言語の共通性や相違性から言葉の面白さや豊かさ、多様なものの見方等に気付いている様子をとらえるようにすることが大切です。

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所見文例

 ここでは、「●活動」+「○評価文」の組み合わせで文例を掲載しています。外国語でどんな活動をしたことによって、どんな力が身に着いたのかを書いています。

コミュニケーションへの関心・意欲・態度

5年生

  • 英語表現にも慣れ、次第にコミュニケーションゲームで友達と話すことを楽しむようになりました。後期は、英単語の意味にも意識が向き、積極的に覚えたり、友達に話しかけたりすることができました。
  • 「すきな物を紹介しよう」では、英語を使って友達に質問することができました。「友達が意外な物が好きだと知っておもしろかった」と表現していました。相手を理解する方法の一つとして、実際の場面でも使えることを期待します。
  • 英語を使ったコミュニケーションゲームでは、少しずつ進んで話しかける姿が見られるようになりました。「友達と英語を使って話すと覚えやすくなった」と、繰り返し会話を楽しむことで慣れ親しむことができると実感したようでした。
  • どの単元でも美しい発音を響かています。「上手な発音をしてくれたので話しやすかった。」と一緒に活動した友達が話していました。「好きなものを紹介しよう」では、友達の意外な一面を知ることができたと振り返っていました。
  • ALTとの学習では、英語の挨拶表現を学びました。自分の気持ちを伝えたり、相手の思いを理解したりするためのジャスチャーゲームでは、率先して前に出て意欲的に学習に参加することができました。
  • 「クイズ大会をしよう」では、自分で作ったシルエットクイズやパズルクイズを英語で出し合う活動をしました。「クイズ大会」では、友だちとWhat’s this?、It’s a~.と意欲的に質問したり答えたりすることができました。
  • 「クイズ大会をしよう」では、自作のクイズを英語で発表し合う活動をしました。友だちとこれは何かと意欲的に質問したり、This is~.と元気よく答えたりすることができました。

6年生

  • 『1日の生活を紹介しよう』では、自分の行動を表にまとめ、何時にどんなことをするのか、友達と英語で聞いたり答えたりしました。
    • 自分と友達との家での過ごし方の違いについて、進んで話したり聞いたりしていました。
    • 行動を表す英語表現の発音をスペルから予想して発音する積極的な様子が見られました。
    • 友達の寝る時間が予想と比べて早かったり遅かったりと英語で伝わることを喜んでいました。
    • 自分から積極的に聞いたり話したりすることができ、コミュニケーション力の高さを感じました。
    • 友達の上手な発音をまねしようとしっかり聞き取り、回を重ねるごとに、スムーズにやりとりできるようになりました。
    • ALTとも積極的に英語でコミュニケーションをとり、言葉が伝わる楽しさを味わいました。
    • 自分から積極的に聞いたり話したり友達をフォローしたりと、コミュニケーション力の高さを感じました。
    • 「15」と「50」の発音の違いに気をつけながら、自分の家での行動について友達とコミュニケーションを取ることができました。
  • 『オリジナルの物語を作ろう』では、言葉だけではなく、ジェスチャーや表情でも気持ちが伝わることが分かり、ALTに自分から積極的にかかわり、コミュニケーションをとりました。友達から一目置かれるほどの活躍ぶりでした。
  • 英語を使って友達とコミュニケーションをとることに楽しみを感じ、活動を進めていました。ジェスチャーを使いながら発音するなど、様々な表現でコミュニケーションをすることに慣れ、進んで活動に参加していました。
  • ジェスチャーを使ったゲームでは、恥ずかしがることなくジェスチャーをして、ゲームに参加していました。英語で表現するときも、うまく伝わらないときはジェスチャーを活用するなど、様々な表現方法を身につけることができました。
  • 道案内の学習では、おはじきゲームを通じて、英語を使って道案内をすることができました。積極的に周囲の友達に関わり合い、コミュニケーションをとることの楽しさを実感することができました。
  • 「友だちの誕生日を知ろう」の学習では、月や日にちの言い方、誕生日がいつかを尋ねる表現を知りました。クラスの友達と聞きあう活動では周囲の友達に積極的に関わり合い、楽しみながらコミュニケーションをとることができました。
  • 「できることを紹介しよう」の学習では、英語で「あなたは~ができますか?」と尋ねる表現を知りました。また、クラスの友達と聞きあう活動では自分のできるスポーツなどをカードに描き、楽しみながらコミュニケーションをとることができました。
  • ALTの先生の動きや発音を注意深く見て、何を伝えようとしているのか積極的に理解しようとしていました。また、画家になるという夢を”I want to be a artist.”と表現することを知り、英語で書いたり話したりすることにも挑戦しました。

外国語への慣れ親しみ

5年生

  • 「色々な物を数えよう」では、単語を覚えることに抵抗感があったようですが、覚えようという意欲に変わることで、どんどん吸収し上達していきました。語彙も少しずつ増え、友達と楽しく会話することができるようになりました。
  • 「夢の時間割をつくろう」では、友達がどんな時間割を作ったのか当てるクイズを楽しみました。時間割表を見ながら、英語の曜日を聞き取り、絵と音声の組み合わせを考えながら学習に取り組むことができました。
  • 「クイズ大会をしよう」では、シルエットクイズやヒントクイズを通して、物の言い方を学びました。What’s this?の表現を使って、「これは、なんですか?」「これは~です」の言い方に慣れることができました。
  • 「夢の時間割をつくろう」では、時間割を聞きとる活動を通して、教科の名前や曜日を発音することができました。曜日を覚えるための英語の歌も繰り返し口ずさむなど、自然と英語のリズムを身につけることができました。
  • 「友だちに質問しよう」では、英語で自分の好きな物を尋ねたり、答えたりする活動をしました。Do you like~?I like~.の表現に慣れ、進んで友だちに話しかけることができました。進んで英語を使おうとする態度が見られました。

6年生

  • 『1日の生活を紹介しよう』では、自分の行動を表にまとめ、何時にどんなことをするのか、友達と英語で聞いたり答えたりしました。
    • 回を重ねるごとに英語表現に慣れ、スムーズにやりとりができるようになりました。
    • 自分から積極的に話したり聞いたりすることができ、英語表現に慣れ親しんでいることが分かりました。
    • 自分と友達との家での過ごし方の違いについて理解し、英語で伝わる楽しさを味わいました。
    • 自分から積極的に話したり聞いたりすることができ、英語表現に慣れ親しんでいることが分かりました。
    • 英語の音やリズムを意識しながら積極的に質問したり、友達の上手な発音を聞いて目標にしたりと、意欲的に取り組みました。
  • 英語を使った数の学習では、CDの音楽に合わせて、楽しみながら発音していました。動作を使って歌うなど、英語で表現することに抵抗なく学習を進めました。英語表現の楽しさを味わうことができました。
  • 英語表現を使っての数字の数え方の学習では、CDにあわせて、何度も発音を繰り返していました。カレンダーの読み方を英語で表現するなど、外国語に魅力を感じ、楽しみながら学びを深めることができました。
  • 自分の一日を紹介する学習では、周囲の友達に積極的に声をかけ、朝起きる時間や学校に到着する時間について質問していました。普段なかなか知ることがない友達の一面について知り、英語でやりとりする楽しさに気づきました。
  • 自分の一日を紹介する学習では「what time do you~?」という表現で普段なかなか知ることがない友達の一面について知り、英語でやりとりする楽しさに気がつくことができました。
  • ALTとの学習では、ALTが出題するクイズに大きな声で受け応えをしていました。ゲーム中も代表してALTと会話するなど楽しみながら活動することができました。英語で自分を表現することに慣れてきています。
  • ALTとの学習では、ジェスチャーを交えながら積極的にALTと会話しようと努力していました。ALTの問いかけにも恥ずかしがることなく、元気に発音することもできました。英語を使って自分を表現することに楽しさを感じることができました。
  • 「友だちを旅行にさそおう」の学習では、学習を通じて世界には様々な国の人たちが、それぞれの文化を背景に生活していることを知りました。行きたい国について話す表現に慣れ親しんでいました。
  • ALTとの学習では、ALTのテンションに負けずに大きな声でゲームを楽しんでいました。英語を使ってゲームをすることの楽しさを味わい、日常とは違った表現で友達と触れ合うことに喜びを感じていました。
  • 「友だちを旅行にさそおう」では、世界には様々な国があり、魅力的な名所や行事があることを知りました。友だちとペアになってインタビューしあい、行きたい国やその理由について話すことを通して、英語での表現に慣れ親しんでいました。
  • 行きたい国を紹介し合う活動では、活動の仕方を教師とともにロールプレイで示し、クラスの友達のお手本となりました。自分の行きたい国の紹介では、興味のあることと結び付けて発言し、英語での表現にも慣れ親しんでいました。
  • 「友達の誕生日を知ろう」では、月日を表す英語を聞き取り、その日が日本では何の日かを英語の教科書の表に書き込んだり、友達の誕生日を尋ねたりしながら英語での表現に親しんでいました。
  • 聞こえてくる単語と知っていることを結び付けながら真剣に考えていました。また、各レッスンで新しく出てくるスポーツやくだもの、建物の名称などのいい方をお手本を聞きながら練習し、英語での表現に親しんでいました。
  • 「オリジナルの物語をつくろう」では、昔話の桃太郎の英語劇に挑戦しました。雉役として”A Kibidango,please.”などのセリフを担当し、ALTの先生とのコミュニケーション楽しみながら、外国語の表現に親しんでいました。
  • 「オリジナルの物語をつくろう」では、桃太郎の英語劇に挑戦しました。鬼役はたくさんのせりふがありましたが、ALTの先生にアドバイスをもらいながら”We are strong!”など動作を交えて演じ、英語の表現に親しんでいました。
  • ALTの先生やCDの発音を注意深く聞き、何を伝えようとしているのか理解しようとしていました。また、”What do you want to be?”と、友だちの夢を尋ねる表現を知り、お互いの夢を英語で交流したり書いたりする活動を楽しんでいました。
  • 「夢宣言をしよう」では、さまざまな職業の英語での表し方を知りました。また、”What do you want to be?”と友だちの夢を尋ねる表現を仕方を学び、英語で交流したり書いたりする活動を通して外国語に慣れ親しんでいました。
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言語や文化に関する気付き

5年生

  • 英語を使ったコミュニケーションゲームでは、自分から進んで友達に話しかけていました。「クイズ大会をしよう」では、外国語でも同じ発音で違う意味の言葉があることが分かり、日本語と似ている部分があることを学んでいました。
  • 「クイズ大会をしよう」では、単語の発音によって使う助詞が異なる決まりを理解し、気をつけながら話していました。例文を繰り返し使って友達と話すことで、実際の場面にも活用できそうだという思いをもつことができました。
  • 「クイズ大会をしよう」では、外国語でも同じ発音で違う意味の言葉があることがわかり、日本語と似ている部分があることを学んでいました。また、学習した文章が、実際に使えそうだと活用しようとする思いをもつことができました。
  • 「クイズ大会をしよう」の学習では、マッチングゲームやスリーヒントクイズを通して、様々なものの英語での表現を学ぶことができました。普段使っている外来語の発音と、英語の発音の違いに気が付き、言葉への関心を深めていました。
  • 英語を使って友達と会話する活動では、発音に気をつけて取り組んでいます。ALTが来校した際には、自分から進んで質問するかかわりがありました。「外国語がわかると話ができて楽しい」という思いが高まったと思います。
  • 「夢の時間割を作ろう」では、来校したALTの示した単語をジェスチャーで表現したり、聞かれたことに反応したりと、積極的に活動することができました。学習を通して日本と異なる文化や習慣に関心をもつことができました。
  • 「世界のいろいろな言葉であいさつしよう」の学習では、英語で自分の名前を言いながら名刺交換ゲームを楽しみました。英語だけではなく、韓国語やフランス語など国によって表現が違うことから、外国語に対しての興味・関心を深めていました。
  • 「クイズ大会をしよう」の学習では、ポインティングゲームやマッチングゲームを通して、様々なものの英語での表現を学ぶことができました。日本語では違う名前のものでも、英語だと同じ名前で呼ばれていることに驚き、関心を深めていました。
  • 「クイズ大会をしよう」の学習では、マッチングゲームを通して、様々なものの英語での表現を学びました。単語によっては、前に「a」を付けるものと「an」を付けるものがあることを理解し、「an」が付く単語をたくさん見つけ出すことができました。
  • 「アルファベットをさがそう」では、アルファベットの形や発音の仕方を学習しました。アルファベットを身近に感じられるようになり、外国語の文字への興味や外国の様子への関心を広げることができました。
  • 「クイズ大会をしよう」の学習では、インタビューゲームやマッチングゲームを通して様々な英単語を学ぶことができました。「トマト」は英語ではイントネーションが違うということに気が付き、言葉に対しての関心が深まりました。
  • 「アルファベットをさがそう」の学習では、ゲームで集めたカードを使い単語作りを楽しみました。また、身の回りにアルファベットがたくさんあることにも気づき、文房具や洋服などからたくさんのアルファベットを見つけていました。

6年生

  • 『1日の生活を紹介しよう』では、自分の行動を表にまとめ、何時にどんなことをするのか、友達と英語で聞いたり答えたりしました。
    • 外来語として使っている言葉と英語の発音の仕方が違うことに気付き、何度も練習しました。
    • 疑問文でも文末を下げること、数字の発音が普段の発音と違うことに気付き、正しく発音しようと意識して取り組みました。
    • 正しく発音しようとよく聞き取り、舌を噛んだり丸めたりという難しい発音にも意欲的に挑戦しました。
  • 「友だちを旅行にさそおう」の学習では、学習を通じて世界には様々な国の人たちが、それぞれの文化を背景に生活していることを知りました。行きたい国について話す表現に慣れ親しんでいました。
  • 「世界のいろいろな言葉であいさつをしよう」の学習では、自分の名前を英語で伝えながら楽しく名刺交換をしていました。「Hello.」や「Good bye.」などのあいさつの言葉をしっかり使い、英語でコミュニケーションをとることに意欲的でした。
  • 「好きなものを伝えよう」では、買い物ゲームを通して、自分の好きな服の色やデザインを伝える活動をしました。英語での表現が難しいときは、ジェスチャーをしたり、実物を指さしたりして意欲的に活動に取り組むことができました。

 ただ、通知表はひとつの単元だけで書くものではないので、表現に困るのも事実。文例はたくさんありますが、実践に合わせて子どもにあった所見にしていけるといいですね。

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チェックを確実に!

所見が書けたら最終チェックをします。チェックのポイントがいくつかあります。

  • 前期と後期の内容で同じことを書いていないか。
  • 休んだ日の活動について書いていないか。
  • 通知表の成績との整合性はあるか。
  • 保護者が読んでも分かりやすい書き方になっているか。

 子どものためにと思って書いても伝わらなければ意味がありませんし、無用なトラブルにつながっても仕方がありません。信用問題にもつながりますので、最後によくチェックしましょう。